\セミナーを見逃してしまった方へ/
就職活動の早期化が進むなか、地方学生にとって「会場まで足を運ぶ」ことのハードルは年々高まっています。交通費の負担、限られた時間――。こうした制約から、説明会などをオンラインで参加したいと望む学生は少なくありません。一方で企業側も、ターゲット学生の確保や母集団形成に苦戦し、「会いたいのに会えない」というジレンマを抱えています。
この“会いに行けない/会えない”壁に、メタバースで正面から向き合っているのが損害保険ジャパン株式会社です。今回は同社 人事部 採用グループの若尾 奈津美 様・佐藤 栞 様をゲストに迎え、【WORKS REVIEW】を実施。なぜメタバースだったのかという導入の実像から、没入感を生むイベント設計、そして“流行り物”で終わらせず継続するための運用条件まで、現場の実践知を伺いました。
INDEX
◆ データで見る、学生の“接点”の変化
- 接点は前倒し、“低学年化”が進む
- “社員のリアル”と“納得感”への渇望
- キャリア採用施策
◆ 【WORKS REVIEW 実施内容】
- なぜ“メタバース”だったのか──地方学生との接点はどう変わったか
- 没入感をどう設計するか──“来させる”イベントの作り方
- 流行で終わらせない──継続できる運用の条件
◆ 詳しくはアーカイブ配信で!
◆ データで見る、学生の“接点”の変化
ワークス・ジャパンが2026年3月に28卒学生344名へ実施した「28卒採用市場の動向調査|学生編」からは、就職活動の“入り口”が早期化し、学生が企業に求める情報が「体感」と「リアル」へと深まっている様子が見えてきます。地方を含む多様な学生とどう出会い、何を届けるか――メタバース活用の背景にある学生動向を、3つの切り口で読み解きます。
01 接点は前倒し、“低学年化”が進む
インターンシップの検討を始めた時期は「大学2年生の10月〜3月」が5割弱で最多。実際に参加した時期も同じく2年次後半が4割超と最も多く、初動の早期化が鮮明です。夏本番を待たず、大学3年生の4〜6月に動き出す学生も少なくありません。企業には、より早い段階で、しかも移動の負担をかけずに全国の学生と接点を持てる設計が求められています。
02 学生が求めるのは“企業理解の深さ”=具体的な仕事内容
学生がプログラムに期待するのは、「就活対策」よりも「企業理解の深度」です。応募前に知りたいことは「業界の基礎知識」「具体的な仕事内容」が上位を占め、実際に参加して得られた情報も「事業内容や特徴」「具体的な仕事内容」が多数。就職活動が企業研究の場として活用されている実態がうかがえます。裏を返せば、仕事内容が伝わりにくい無形商材ほど、“体感”を通じて具体的な業務像を届ける工夫が効果的ということです。

03 “社員のリアル”と“納得感”への渇望
企業選びで最も重視されるのは「社風が自分に合う」「やりたい仕事ができる」といった適合性で、条件よりも納得感が意思決定の軸になっています。職種・勤務地の確約を望む声も強く(職種/部門の確約は7割以上、勤務地の確約は6割以上)、入社後の具体像を確かめたいという姿勢が見て取れます。企業への要望でも「実際はどうなのか、本当のところを発信してほしい」「社員の話をもっと聞けるようにしてほしい」「大変なことや苦労話も発信してほしい」が上位に。現場の社員と直接ふれあい、“リアル”を持ち帰れる場が、志望度の形成を大きく左右します。
さらに、好印象を持った企業に対しては「別のプログラムへの参加を検討する」が4割超、「本選考を受ける」「採用サイトで情報収集を続ける」も約35%にのぼります。良質な“入り口”体験が、その後の対面イベントや選考へと確かにつながっていくことも分かっています。

≫ 「2026年5月実施 28卒学生調査」
学生は「行きたくても行けない・早く深く知りたい」、企業は「会いたいのに会えない・リアルを届けたい」。この双方の思いをどう結ぶかが、地方を含む全国採用の大きなテーマになっています。
◆ WORKS REVIEW 実施内容
学生・企業双方が抱える“会えない”課題に対し、損害保険ジャパンが選んだ答えがメタバースの活用でした。同社は全国で採用活動を行い、その地域に根ざして働く社員の採用も積極的に進めているからこそ、遠方の学生にいかに「対面と同じリアルな体感」を届けるかが重要なテーマとなっています。
そこで今回は、損害保険ジャパン株式会社のメタバース就活イベントを企画・運営する人事部 採用グループの若尾様・佐藤様をゲストに迎え、WORKS REVIEWを実施。導入のきっかけ、没入感を生むコンテンツ設計、運営体制、そして継続のための工夫まで、同社の取り組みを具体的にうかがいました。
※出演者情報はセミナー開催時点(2026年6月16日)のものです。
\セミナーを見逃してしまった方へ/
出演者
損害保険ジャパン株式会社
人事部 採用グループ
若尾 奈津美 氏
損害保険ジャパン株式会社
人事部 採用グループ
佐藤 栞 氏
2016年に損害保険ジャパン株式会社へ新卒入社。初期配属では一般営業を6年半経験。その後、2022年10月より現在の人事部採用グループへ異動。
現在は新卒採用業務、技術調査系新卒採用業務に従事。
なぜ“メタバース”だったのか──地方学生との接点はどう変わったか
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損害保険ジャパン佐藤
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全国で採用活動を行うなかで、対面のイベントやインターンシップに来られない地方学生が一定数いること、そして就活の早期化が、メタバース導入の出発点でした。
無形商材である保険の仕事は就活まで馴染みがなくイメージしづらいため、ゲーム要素や参加型コンテンツで「手触り感」と没入感を重視。結果、これまで対面開催のなかった都道府県の参加率が大きく上がりました。
参加に必要なのはパソコンとログインだけで、企業側もアカウント発行程度と手軽です。さらにメタバースを通年採用の"入り口"と位置づけ、メタバースイベントの最後に用意している社員座談会から対面イベントへの参加を促しています。
没入感をどう設計するか──“来させる”イベントの作り方
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損害保険ジャパン若尾
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メインは、営業部門(リスクコンサルティング)と保険金サービス部門の業務体感です。対面インターンをアレンジし、一方的な説明は削って、アバターで動き情報を集める能動的な体感に時間を割きました。
通常オンラインとの違いは「没入感」、対面との違いは「距離の壁がないこと」。全国の社員と気軽に引き合わせ、地方志望の学生にはその地域の社員と出会う場を用意します。
プログラム中の離脱を防ぐため個人ワーク→共有→集約の流れを徹底し、社員が巡回して声かけ。開催前のプレオープンで不安を払拭しています。
運営は人事3名とパートナー数名の少数精鋭で、多い回では170〜200名規模が参加します。
流行で終わらせない──継続できる運用の条件
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損害保険ジャパン若尾
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続ける理由は、地方学生への強力な接点であることと、形のない業務の理解を深めるツールとして学生の満足度が高いこと。入り口から対面・選考まで興味と理解を切らさず、納得したキャリア選択に導くことが、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
効果は満足度・次回への接続率・選考応募など採用全体の数字で毎年判断しています。資料はすべてオンラインで翌日修正できる機動力も強みで、開始から約2年、改善を重ねてきました。
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損害保険ジャパン佐藤
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メタバースが向いているのは、当社のように全国で採用活動を行い、特に地方学生の母集団形成に力を入れたい企業や、無形商材・BtoB営業など、普段の生活で馴染みが薄く仕事のイメージが湧きづらい企業だと感じます。
商材の説明が難しく、社員には当たり前でも学生には伝わりにくい――そのギャップを埋め、無形商材だからこそのやりがいや魅力を体感として届けられるのが、メタバース空間の強みです。
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損害保険ジャパン若尾
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今後も、さまざまな技術を活用しながら、学生の移動や費用の壁を壊し、多様なバックグラウンドを持つ学生に出会える環境をつくっていきたいと考えています。
メタバースで効率化して生み出せた時間は、これからは学生一人ひとりにより寄り添うために使いたい。対面とオンライン双方の良さを組み合わせ、学生が本当に納得できる会社選びを支えられるよう、注力していきます。
「メタバース 就活イベント」は地方学生の壁を壊せるか?“会いに行けない”問題を解決するイベント設計 詳しくはアーカイブ配信で!
導入のきっかけ、没入感を生むコンテンツ設計、離脱を防ぐ運営体制、そして継続のための機動修正力――。
本記事では紹介しきれなかった具体的な工夫や、視聴者からの質疑応答(「初めて実施する企業が気をつけるべきポイント」「現場の社員に座談会へ参加してもらうコツ」など)も、アーカイブ動画でご覧いただけます。
【アーカイブ配信対象】
収録日: 2026/6/16
テーマ: "「メタバース 就活イベント」は地方学生の壁を壊せるか?“会いに行けない”問題を解決するイベント設計"
≫≫ アーカイブ視聴はこちらから
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2017年に損害保険ジャパン株式会社へ新卒入社。初期配属では法人営業部門を経験。その後、営業部門を2部署経験し、現在の人事部へ配属。
人事部にて新卒採用〜中途採用まで幅広く採用業務に従事。