採用活動

第二新卒とはいつまで?既卒との違いと企業が採用するメリットを解説

第二新卒とは、一般的に学校を卒業後、一度就職したものの3年以内に離職した若手求職者を指します。
この記事では、採用担当者が知っておくべき第二新卒の定義や既卒との違い、企業が第二新卒を採用するメリットや選考のポイントについて詳しく解説します。
若手人材の確保が課題となる中で、第二新卒は有効な採用ターゲットとなり得ます。

そもそも第二新卒とは?採用担当者が知っておくべき定義



第二新卒に法律などで定められた明確な定義はありませんが、一般的には「学校卒業後、一度就職して1~3年以内に離職した若手求職者」を意味する言葉として広く浸透しています。
採用市場における一つのカテゴリーとして確立されており、採用担当者はその特性を正しく理解し、自社の採用戦略に活かすことが求められます。
新卒や既卒、中途採用とは異なるアプローチが必要です。

第二新卒は一般的に学校卒業後1~3年以内の求職者を指す

第二新卒の対象となるのは、多くの場合、最終学歴の学校を卒業してから3年以内の求職者です。
年齢に明確な決まりはありませんが、25歳前後が目安とされています。
正社員として就職したものの、1年未満で退職した人も第二新卒に含まれます。

企業によっては卒業後5年以内を対象とするなど、独自の基準を設けている場合もあります。

社会人経験の有無が「既卒」との大きな違い

第二新卒と既卒の決定的な違いは、正社員としての社会人経験の有無にあります。
第二新卒は一度就職した経験があるのに対し、既卒は学校を卒業してから一度も正社員として就職した経験がない求職者を指します。
大学在学中に留年し、卒業後に就職活動をする場合も、正社員経験がなければ既卒に分類されます。

この第二新卒と既卒の違いを理解することは、適切な採用ターゲットを設定する上で不可欠です。

なぜ今、多くの企業が第二新卒の採用に注目しているのか


近年、多くの会社が第二新卒の採用に注目しています。
その背景には、少子化に伴う若手人材の獲得競争の激化や、新卒社員の早期離職による欠員補充の必要性があります。

なぜ第二新卒が新たな採用ターゲットとして価値を見出されているのか、その理由を深く理解することで、自社の採用戦略をより効果的に進めることができます。
従来の採用手法だけでは、必要な人材を確保するのが難しくなっているのです。

若手人材の不足を補う新たな採用ターゲットとしての価値

生産年齢人口の減少により、多くの企業が若手人材の確保に課題を抱えています。
特に新卒採用市場は売り手市場が続いており、中小企業やBtoB企業では計画通りの採用が難しいケースも少なくありません。

そこで、新卒採用の枠では出会えなかった層にアプローチできる第二新卒が、新たな採用ターゲットとして注目されています。
早期離職者の欠員補充だけでなく、組織の若返りを図る上でも重要な存在です。

ポテンシャルと柔軟性を兼ね備えた人材への期待感

企業が第二新卒に寄せる期待は、そのポテンシャルと柔軟性にあります。
一度社会人経験を経ているため、自身のキャリアプランについて深く考え、高い意欲を持って転職活動に臨む傾向があります。
基本的なビジネスマナーという土台がありながら、前職の経験が浅いために新しい環境や社風にも順応しやすいというイメージも持たれています。

このような能力は高く評価され、将来の成長を見込んだ採用につながっています。

企業が第二新卒を採用する4つのメリット


企業が第二新卒を採用することには、多くのメリットが存在します。
教育コストの削減や組織の活性化など、新卒採用や中途採用とは異なる利点があります。
ここでは、第二新卒採用がもたらすメリットと、一方で考慮すべきデメリットを比較し、採用戦略を立てる上での判断材料を提示します。

これらの点を総合的に理解することで、自社にとって最適な人材確保へとつなげることが可能です。

基本的なビジネスマナー習得済みで教育コストを削減できる

第二新卒は前職で社会人としての基礎教育を受けているため、新卒採用に比べて教育コストを大幅に削減できる点が大きなメリットです。
挨拶や言葉遣い、名刺交換、ビジネスメールの作成といった基本的なビジネスマナーやビジネススキルは既に習得しています。
そのため、企業は入社後の研修を専門的な業務内容に集中させることができ、早期の戦力化が期待できるのです。

前職の経験が浅いため自社の社風にスムーズに馴染みやすい

第二新卒は社会人経験がある一方で、その期間は1~3年と比較的短いため、前職の企業文化に深く染まりきっていません。
これは、新しい環境や価値観を素直に受け入れやすいという利点につながります。

自社の理念や仕事の進め方などをスムーズに吸収し、組織に早期に溶け込むことが期待できます。
中途採用で懸念されがちな、前職のやり方との衝突が起こりにくい点も魅力です。

若手ならではの柔軟な発想と高い成長意欲が期待できる

一度離職を経験し、自身のキャリアを真剣に見つめ直している第二新卒は、仕事に対する意欲が高い傾向にあります。
新しい環境で成長したいという強い思いは、組織全体の活性化にもつながります。
また、既存のやり方にとらわれない若手ならではの柔軟な発想は、新規事業の開発や業務改善の場面で貢献する可能性を秘めています。

ポテンシャルの高さは、第二新卒採用の大きな魅力の一つです。

新卒採用とは異なり通年で採用活動を進められる

新卒採用は活動時期が限られていますが、第二新卒は年間を通じて転職市場に存在します
そのため、企業は自社のタイミングに合わせて柔軟に採用活動を進めることが可能です。

急な欠員が出た場合や、事業拡大に伴う増員が必要になった際に、時期を問わず人材を確保できます。
4月入社といった枠に縛られず、必要な時に必要な人材を獲得できる点は、大きなメリットといえるでしょう。

第二新卒の採用で企業が注意すべき3つのデメリット


第二新卒の採用には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットやリスクも存在します。
これらの注意点を事前に把握し、対策を講じておくことが、採用の成功には不可欠です。

スキル面での期待値の調整や、早期離職への懸念、入社後のミスマッチ防止など、採用担当者が押さえておくべきポイントを解説します。
メリットとデメリット双方を理解し、バランスの取れた採用活動を行いましょう。

即戦力となる高度な専門スキルは期待しにくい

第二新卒は社会人経験が1〜3年程度の若手で、基本的なビジネスマナーを習得していることが多く、企業によっては教育の時間や手間を抑えられる可能性もありますが、特定の分野における高度な専門スキルや、入社後すぐに業務を完遂できるほどの即戦力性は、個々の経験や能力によって異なり、企業側が即戦力としての可能性を期待できない場合もあります。特に未経験の職種や業界へ転職する応募者については、ポテンシャルや将来性を重視して採用される傾向にあり、新卒と同様に一定の育成期間が必要である可能性があります。採用計画を立てる際には、応募者の経験やスキル、期待される役割に応じて、必要な教育・研修期間を考慮することが重要です。

短期間での再離職に対する懸念を払拭する必要がある

採用担当者が最も懸念する点の一つが、短期間での再離職のリスクです。
一度早期離職を経験していることから、「自社に入社しても、またすぐに辞めてしまうのではないか」という不安が生じるのは当然です。

この懸念を払拭するためには、選考過程で退職理由を深く掘り下げ、本人のキャリアビジョンや価値観が自社とマッチしているかを慎重に見極める作業が不可欠となります。

入社後の待遇やキャリアプランでミスマッチが起こる可能性

第二新卒者は、前職での経験から、次の職場に対して明確な希望や期待を持っていることが多いです。
特に給与や労働環境、福利厚生といった待遇面や、入社後のキャリアプランに対する期待値が高い傾向にあります。

選考段階でこれらの期待と自社が提供できるものとの間にズレがないか、丁寧なすり合わせが必要です。
この作業を怠ると、入社後にミスマッチが生じ、再び早期離職につながる可能性があります。

優秀な第二新卒を見極める!採用選考で確認すべき重要ポイント


優秀な第二新卒を採用するためには、短い職歴の中からポテンシャルや自社との相性を見極める選考のコツが必要です。
面接では、単にスキルや経験を確認するだけでなく、その人物の思考性やストレス耐性、キャリアプランの具体性を深く掘り下げることが重要になります。

ここでは、採用のミスマッチを防ぎ、入社後に活躍してくれる人材を見極めるための具体的な質問例や確認すべきポイントを解説します。

前職の退職理由からネガティブな傾向がないか確認する

面接で必ず確認すべきなのが前職の退職理由です。
その内容が、環境や他人のせいにするなど他責的であったり、不平不満に終始したりしていないかを確認します。

重要なのは、退職という経験から何を学び、それを次のキャリアでどう活かそうか考えているという前向きな視点を持っているかです。
退職理由を通じて、応募者の問題解決能力やストレス耐性、仕事への価値観を把握することができます。

自社で何を実現したいのかキャリアプランの具体性を聞く

「なぜ他の会社ではなく自社なのか」を明確にするために、キャリアプランの具体性を問うことが重要です。
応募者の就職活動の軸と、自社の事業内容やビジョン、文化が一致しているかを確認します。
単に「成長したい」という漠然とした理由ではなく、自社のリソースを使って何を成し遂げたいのかを具体的に語れる人材は、入社後の活躍が期待できます

就活時からの一貫性も見ておくと良いでしょう。

ストレス耐性や課題解決への意欲を把握する

正社員として働く上では、困難な状況に直面することも少なくありません。
そこで、「前職で最も困難だった経験は何か」「その課題にどう向き合い、乗り越えたか」といった質問を通じて、応募者のストレス耐性や課題解決能力を把握します。

厳しい状況でも投げ出さず、主体的に行動できるかを見極めることは、再度の早期離職を防ぐ上で非常に重要なポイントとなります。

採用後の早期離職を防ぎ定着率を高めるための工夫


第二新卒の採用は、内定を出すことがゴールではありません。
入社後に彼らが組織にスムーズに馴染み、長期的に活躍してくれるようサポートすることが、採用を本当に成功させる鍵となります。

採用後のフォローアップ体制を構築し、キャリア形成を支援することで、エンゲージメントを高め、定着率の向上につなげることが可能です。
具体的な施策を通じて、第二新卒が安心して働ける環境を整えましょう。

入社後の定期的な面談とフォローアップ体制を構築する

入社後の不安や業務上の悩みを早期にキャッチし、解消するために、上司や人事担当者との定期的な面談の機会を設けることが有効です。
1on1ミーティングなどを通じて、本人の状況を把握し、必要なサポートを提供します。

また、年齢の近い先輩社員をメンターとしてつける制度も、気軽に相談できる環境づくりに役立ちます。
こうしたフォローアップは、5年後を見据えた長期的な定着に不可欠です。

明確なキャリアパスを示し長期的な成長をサポートする

第二新卒者は自身のキャリア形成に高い関心を持っています。
そのため、入社後にどのようなスキルを習得し、どのようなステップで成長していけるのか、明確なキャリアパスを示すことが重要です。
3年以上先を見据えた具体的な目標や役割を提示することで、日々の業務に対するモチベーションを高め、会社への帰属意識を育むことができます。

長期的な視点での成長支援が、定着率の向上に直結します。

第二新卒の採用に関するよくある質問


ここでは、第二新卒の採用を検討する人事担当者から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
最適な採用時期や給与水準の設定、ポテンシャルの見極め方など、具体的な疑問を解消します。
近年では、大手企業も若手人材確保の一環として第二新卒採用を積極的に行っており、その動向も踏まえながら、採用活動に役立つ情報を提供します。

Q. 第二新卒を採用するのに最適な時期はいつですか?

第二新卒の採用は通年で実施可能です。
企業の欠員状況や事業計画に合わせて、いつでも採用活動を開始できるのが特徴です。

一般的に、新卒社員が離職を考え始める6月~8月頃や、ボーナス支給後の7月や1月頃に求職者の動きが活発になる傾向があります。
この時期に合わせて募集を開始するのも一つの方法です。

Q. 第二新卒に提示する給与水準はどのように設定すればよいですか?

新卒入社の社員以上、社会人経験豊富な中途採用者未満で設定するのが一般的です。
基本的には自社の給与テーブルに基づき、年齢や社会人経験年数、保有スキルを考慮して個別に決定します。

前職の給与額を参考にしつつ、ポテンシャルも加味して、本人が納得できる水準を提示することが重要です。

Q. 職務経歴が短い応募者のポテンシャルをどう見抜けばよいですか?

過去の経験に対する内省の深さと、未来への学習意欲を確認することで見抜きます。
職歴の事実よりも、その経験から何を学び、次にどう活かしたいかを自分の言葉で語れるかが重要です。

成功体験だけでなく、失敗から学んだことや、自社で挑戦したいことを具体的に聞くことで、成長意欲や主体性を測ります。

まとめ


第二新卒とは、一般的に学校卒業後3年以内の社会人経験が浅い求職者を指し、若手人材確保を目指す企業にとって重要な採用ターゲットです。
基本的なビジネスマナーが身についており教育コストが低い、組織に馴染みやすいといったメリットがある一方、早期離職のリスクや即戦力になりにくいといったデメリットも存在します。
採用を成功させるには、選考でキャリアプランや退職理由を深く確認し、入社後は手厚いフォローアップで定着を促すことが不可欠です。