採用活動

採用パンフレットの作り方|求職者に選ばれる内容とデザイン事例

採用パンフレットは、求職者に自社の魅力を伝え、応募意欲を高める重要なツールです。
効果的なパンフレットを作成するには、ターゲットに響く内容と構成、そして企業の個性を表現するデザインが欠かせません。

この記事では、採用パンフレットの作り方について、掲載すべき内容や制作のステップ、参考にしたいデザイン事例まで具体的に解説します。
これらのポイントを押さえることで、求職者から選ばれるパンフレットの作成が可能です。

採用パンフレットがWebサイト以上に効果を発揮する3つの理由



デジタルでの採用活動が主流の現代において、紙媒体である採用パンフレットの必要性や効果に疑問を持つかもしれません。
しかし、パンフレットにはWebサイトにはない独自のメリットがあります。

手渡しによる直接的なコミュニケーションや、五感に訴える表現力は、求職者の記憶に残りやすく、他社との差別化を図る上で大きな効果を発揮します。
ここでは、採用パンフレットが持つ3つの重要な役割と必要性について解説します。

1. 手渡しで企業の熱意を直接伝えられる

採用パンフレットは、会社説明会や面接の場で採用担当者から求職者へ直接手渡せる強力なコミュニケーションツールです。
手渡すという行為そのものが、企業側の歓迎の意や熱意を伝える非言語的なメッセージとなります。
Webサイトの情報は求職者が自ら能動的にアクセスする必要がありますが、パンフレットは企業側から直接届けることが可能です。

この一手間が求職者にとって「特別な一社」という印象を与え、志望度の向上に寄与します。
紙の質感や重みと共に企業の想いを届けることで、デジタルだけでは伝わりにくい人間的な温かみを伝えることができるのです。

2. Webでは伝わらない社風や空気感を視覚的に表現できる

採用パンフレットは、デザインの自由度が高く、Webサイトの画面上だけでは表現しきれない企業の雰囲気や世界観を五感に訴えかける形で伝えられます。
紙の質感やインクの乗り方、特殊な折り加工などを工夫することで、企業のカルチャーを直感的に表現することが可能です。

また、働く社員の生き生きとした表情を捉えた高品質な写真や、事業内容を分かりやすく伝えるオリジナルイラストを大きくレイアウトすることで、視覚的なインパクトを与え、求職者の記憶に深く刻み込まれます。
文字情報だけでは伝わらない「会社の空気感」を形にできるのが、パンフレットならではの強みです。

3. 採用競合との差別化につながる重要なツールになる

多くの企業がWebサイトやSNSを活用してリクルート活動を行う中で、独自性のある採用パンフレットは他社との明確な差別化を図るための重要なツールとなります。
その目的は、数多くの企業情報に埋もれることなく、求職者の印象に残り続けることです。
デザインやコンテンツにこだわったパンフレットは、企業の採用活動に対する本気度を示す証しとなり、求職者の手元に残り、後から何度も見返してもらう機会を創出します。

これにより、企業の魅力やメッセージを繰り返し伝えることができ、競合他社よりも一歩リードしたブランディング展開が期待できるのです。

【構成テンプレート】求職者の心をつかむ採用パンフレットのコンテンツ7選


採用パンフレットとは、求職者が「この会社で働きたい」と感じるような魅力的な情報が詰まったツールです。
そのためには、どのようなコンテンツをどのような順番で掲載するかが重要になります。
企業のビジョンから具体的な働き方まで、求職者が知りたい情報を網羅した構成にすることで、入社後のイメージを明確に描かせ、応募への動機付けを強化します。

ここでは、パンフレットに盛り込むべきコンテンツ項目を紹介します。

1. トップメッセージ:経営者の想いやビジョンを伝える

トップメッセージは、採用パンフレット全体のコンセプトを象徴し、求職者に企業の「魂」を伝える重要なコンテンツです。
経営者自身の言葉で、事業にかける情熱、企業の未来像、そして社会にどのような価値を提供したいのかを語ることで、求職者は企業の目指す方向性に共感しやすくなります。
また、どのような人物と共に働きたいかというメッセージを明確に打ち出すことで、求める人材像に合致した求職者からの応募を促す効果も期待できます。

企業の理念やビジョンを力強く伝えることで、パンフレットに一貫した軸を通す役割を担います。

2. 事業・サービス紹介:社会への貢献度や仕事のやりがいを示す

事業やサービスの紹介では、単に会社が何をしているかを説明するだけでなく、その仕事が社会に対してどのような価値を提供し、貢献しているかを具体的に示すことが重要です。
求職者は、自身の仕事が社会の役に立っていると実感できる企業に魅力を感じます。
業界内での独自の強みやポジション、そして社員が日々の業務の中で感じるやりがいを伝えることで、仕事への興味や共感を喚起します。

会社の事業内容を求職者の視点から再定義し、働くことの意義や誇りを伝えるコンテンツとして構成することが求められます。

3. 数字で見る自社分析:客観的なデータで強みと安定性をアピールする

企業の強みや特徴を客観的な事実として伝えるために、「数字で見る自社」というコンテンツは非常に有効です。
売上高や設立年数といった基本的なデータに加え、従業員の平均年齢、男女比、有給休暇取得率、育児休業からの復職率など、働きやすさを示す具体的な数値をインフォグラフィックで分かりやすく見せます。

社員を対象としたアンケート結果、例えば「入社理由」や「会社の好きなところ」などを数字で示すことで、社内のリアルな雰囲気を伝えることも可能です。
客観的なデータは企業の安定性や信頼性を裏付け、求職者に安心感を与えます。

4. 若手・中堅社員インタビュー:入社後のリアルな働き方を伝える

求職者が最も知りたい情報の一つが、実際に働く社員の「生の声」です。
若手や中堅社員へのインタビューを通じて、入社後のリアルな働き方やキャリアを伝えることは、求職者の共感を呼び、自分ごととして捉えてもらうために不可欠です。
仕事のやりがい、苦労した経験とそれをどう乗り越えたか、職場の雰囲気、休日の過ごし方など、具体的なエピソードを盛り込むことで、企業の魅力が立体的に伝わります。

異なる部署や職種の社員を複数名登場させることで、多様な働き方やキャリアの可能性を示し、入社後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。

5. キャリアパスと研修制度:成長できる環境を具体的に提示する

自身の成長を重視する求職者にとって、入社後にどのようなキャリアを築けるかは企業選びの重要な判断基準です。
具体的なキャリアパスのモデルを複数提示し、どのようなステップでスキルアップや昇進が可能なのかを明確に示しましょう。
また、新入社員研修から階層別研修、資格取得支援制度まで、社員の成長を後押しする教育・研修制度が充実していることをアピールすることで、成長意欲の高い優秀な人材に響きます

単なる制度の羅列ではなく、それらを通じてどのような専門性やスキルが身につくのかを具体的に伝えることが重要です。

6. 福利厚生と社内制度:働きやすさを魅力的に見せる

働き方の多様化が進む現代において、ワークライフバランスを重視する求職者は増加しています。
住宅手当や各種社会保険といった基本的な福利厚生はもちろんのこと、企業独自のユニークな社内制度を紹介することで、他社との差別化を図れます。

例えば、リフレッシュ休暇制度、時短勤務制度、社員食堂、部活動支援など、社員が生き生きと働ける環境づくりへの取り組みを具体的にアピールします。
写真やイラストを交えて紹介することで、楽しそうな雰囲気が伝わり、働きやすさという魅力をより効果的に見せることが可能です。

7. 募集要項と選考フロー:応募へのハードルを下げる

パンフレットを読んで高まった応募意欲を、実際のアクションにつなげるために、募集要項と選考フローの情報は不可欠です。
募集職種、仕事内容、応募資格、勤務地、給与、待遇などを分かりやすく整理して記載します。
同時に、エントリーから内定までの選考プロセスをステップごとに明記することで、求職者は今後の見通しを立てやすくなり、安心して応募できます。

応募方法をQRコードなどを用いてWebサイトへスムーズに誘導する工夫も効果的です。
必要な情報を明確に提示し、応募への心理的なハードルを下げることが最後の重要な役割です。

[参考] 27卒学生に聞いた最新の 「就職活動 動向調査」はこちら

採用パンフレット制作を成功させる5つのステップ


効果的な採用パンフレットを制作するためには、計画的な進行が不可欠です。
ターゲットとなる求職者像を明確に定義し、伝えたいメッセージを絞り込むことから始め、コンテンツの準備、デザイン、そして最終的な印刷まで、一連のステップを丁寧に進めることが成功の鍵となります。

ここでは、採用パンフレット制作を成功に導くための具体的な5つのステップについて解説します。
この流れに沿って進めることで、企業の魅力が最大限に伝わるパンフレットが完成します。

ステップ1:採用ターゲット(ペルソナ)を明確に定義する

採用パンフレット制作の最初のステップは、「誰に届けたいのか」を具体的に定義することです。
すべての求職者に向けた当たり障りのない内容では、誰の心にも深く響きません。
新卒向けか、あるいは特定スキルを持つ中途採用向けかによって、伝えるべきメッセージやデザインのトーンは大きく異なります。

年齢、価値観、志向性、スキルなどを細かく設定したペルソナ(架空の人物像)を明確にすることで、コンテンツの企画やデザインの方向性が定まり、メッセージの訴求力が高まります。
この初期設定が、パンフレット全体の質を左右する重要な土台となります。

ステップ2:パンフレットのコンセプトと伝えたいメッセージを決める

ターゲットを定義したら、次にそのターゲットに「最も伝えたいこと」は何か、パンフレット全体の核となるコンセプトを決定します。
企業の魅力は数多くあるかもしれませんが、そのすべてを盛り込もうとすると焦点がぼやけてしまいます。
「挑戦できる風土」「安定した経営基盤」「ワークライフバランスの充実」など、ターゲットに最も響くであろうメッセージを一つに絞り込み、それを軸に全体の構成を考えます。

2027年卒や2028年卒といった採用年度の市況感を踏まえ、他社と差別化できる独自のコンセプトを打ち立てることが、求職者の心をつかむ鍵です。

ステップ3:掲載コンテンツの取材と原稿作成を進める

コンセプトと構成案が固まったら、具体的なコンテンツ制作に着手します。
トップメッセージのための経営者インタビュー、事業内容を分かりやすく説明する原稿作成、社員のリアルな声を拾うための座談会や個別インタビューの実施など、必要な情報を集めるための取材活動が中心です。

特に社員インタビューでは、事前に質問項目を練り込み、仕事のやりがいや入社後の成長といった、求職者が知りたい情報を引き出す工夫が求められます。
集めた情報を元に、設定したコンセプトに沿った魅力的な原稿を作成していきます。

ステップ4:デザインとレイアウトで世界観を表現する

原稿や写真などの素材が揃ったら、パンフレットの世界観を視覚的に表現するデザイン工程に入ります。
設定したコンセプトとターゲットの好みを考慮し、全体のカラースキーム、フォント、写真やイラストのトーン&マナーを決定します。

例えば、ITベンチャーであれば先進的でシンプルなデザイン、歴史ある企業であれば信頼感が伝わる落ち着いたレイアウトが適しています。
情報の優先順位を考え、読者の視線を自然に誘導する読みやすいレイアウトを設計することで、伝えたいメッセージが直感的に理解されやすくなります。

ステップ5:印刷仕様を決定し、入稿・納品する

デザインが完成したら、最終工程として印刷仕様を決定します。
パンフレットのサイズや形状、ページ数、そして紙の種類や厚みを選定します。
紙の質感はパンフレット全体の印象を大きく左右するため、企業のイメージに合ったものを選ぶことが重要です。

光沢のあるコート紙は写真を鮮やかに見せ、マットな質感の紙は落ち着いた高級感を演出します。
予算や配布シーンを考慮しながら最適な仕様を決定し、印刷会社へデータを入稿して納品を待ちます。

【デザイン事例】参考にしたい採用パンフレットのアイデア3選


自社の採用パンフレットを制作する上で、他社の優れた事例を参考にすることは非常に有効です。
デザインや構成のアイデアを取り入れることで、より魅力的で効果的なパンフレットを作成できます。
ここでは、異なるアプローチで成功している3つのデザイン事例のタイプを紹介します。

これらの例を参考に、自社のカルチャーやターゲットに最も適した表現方法を見つけるヒントとしてください。

事例1:企業のカルチャーや世界観を重視したコンセプト型

企業の理念や独自の文化、世界観といった無形の価値を、パンフレット全体で表現するタイプです。
特徴的なのは、印象的なキービジュアルやキャッチコピーを表紙に配置し、読み手の興味を強く引きつける点です。
本文では、単なる情報提供にとどまらず、統一されたトーン&マナーの写真やデザイン、ストーリー性のある文章で、その企業ならではの「らしさ」を伝えます。

特にクリエイティブ業界やスタートアップ企業に人気があり、共感を軸としたマッチングを重視する場合に効果的なアプローチです。

事例2:インフォグラフィックで分かりやすさを追求したデータ重視型

企業の安定性や成長性、働きやすさといった魅力を、客観的なデータに基づいてアピールするタイプです。
この事例では、売上推移、従業員数、平均年齢、有給取得率などの数値をインフォグラフィックを用いて視覚的に分かりやすく表現します。
文字の羅列ではなく、直感的に企業の強みを理解できるため、説得力が高まります。

特に、信頼性や実績を重視する大手企業や、事業内容が複雑で専門的な製造業などが、求職者に安心感を与えたい場合に有効な手法です。

事例3:社員の「人柄」を前面に出したインタビュー中心型

「どのような人たちと一緒に働くのか」という点を最大の魅力として打ち出すタイプです。
この事例では、パンフレットの大部分を社員インタビューや座談会のページに割き、社員一人ひとりの個性や人柄、仕事への想いを丁寧に伝えます。
生き生きとした表情の写真を大きく使い、手書きのメッセージを添えるなどの工夫で、親しみやすさや風通しの良い社風を演出します。

EY(アーンスト・アンド・ヤング)のようなプロフェッショナルファームや、チームワークを重視する企業、人材そのものが競争力となるサービス業などで特に効果的です。

[参考] NECとアクセンチュアが登壇した採用ブランディングについての アーカイブ動画はこちら

採用パンフレットの制作を外注する際のポイント


クオリティの高い採用パンフレットを制作するには、専門的な知識と技術が必要です。
そのため、外部の制作会社に依頼する企業も少なくありません。
しかし、数ある制作会社の中から最適なパートナーを見つけるのは容易ではありません。

依頼先を選ぶ際は、単にデザイン力や価格だけでなく、自社の採用課題を深く理解し、戦略的な提案をしてくれるかを見極めることが重要です。
ここでは、外注先選びで失敗しないための3つのポイントを解説します。

1. 採用ブランディング全体を理解しているか確認する

優れた制作会社は、パンフレットを単独のツールとしてではなく、採用サイトや説明会、SNSなどと連携した採用ブランディング全体の一部として捉えます。
そのため、依頼を検討する際には、パンフレット制作だけでなく、採用活動全体の戦略について相談してみることが重要です。
自社の採用課題やターゲット像を共有し、それに対してどのようなコンセプトやコンテンツが有効かを深く掘り下げて提案してくれるかを見極めましょう。

例えば大阪で制作会社を探す際も、地域だけでなく、採用市場全体を俯瞰できる視点を持っているかを確認すべきです。

2. 制作実績や得意なデザインのテイストをチェックする

制作会社のウェブサイトで、これまでの制作実績を確認しましょう。
特に、自社と同じ業界や同程度の企業規模の採用パンフレットを手がけた実績があるかは重要な判断材料です。
また、デザインのテイストも会社によって様々です。

自社が求めるイメージと、その制作会社が得意とするデザインの方向性が合致しているかを確認します。
大阪府内をはじめ、多くの制作会社が実績を公開しているので、複数社を比較検討することが大切です。

3. 料金体系と費用の相場を把握する

採用パンフレットの制作費用は、企画構成、ページ数、取材・撮影の有無、デザインの作り込み度合い、印刷部数や仕様によって大きく変動します。
見積もりを依頼する際は、各項目(ディレクション費、デザイン費、印刷費など)の内訳が明確に示されているかを確認します。

一般的な費用の相場を事前に把握しておくと、提示された見積もりが妥当かどうかを判断しやすくなり、予算内で最大限の効果を得るための交渉もスムーズに進められます。

採用パンフレットに関するよくある質問


採用パンフレットの作成を検討するにあたり、多くの採用担当者が共通の疑問を抱きます。
制作にかかる費用はどのくらいなのか、既存の会社案内とはどう使い分けるべきか、そもそもWebサイトがあれば不要ではないのか、といった点です。

ここでは、そうした採用パンフレットに関するよくある質問にQ&A形式で回答し、担当者が抱える疑問や不安を解消します。

Q. 採用パンフレットの制作費用はどれくらいかかりますか?

一般的に20万円から100万円程度が相場ですが、仕様により大きく変動します。
企画構成、ページ数、デザインの作り込み、取材や撮影の有無、印刷部数などが価格を左右する主な要因です。

既存テンプレートの活用なら費用を抑えられ、完全オリジナルデザインや手厚い取材を行う場合は高額になる傾向があります。

Q. 会社案内のパンフレットと何が違うのでしょうか?

ターゲットと目的が異なります。
会社案内は顧客や取引先向けに事業内容を網羅的に説明するのに対し、採用パンフレットは求職者向けに「働く場としての魅力」を伝えることに特化しています。

そのため、社員インタビューやキャリアパス、福利厚生といった求職者が知りたい情報が中心の構成になります。

Q. 採用サイトがあればパンフレットは不要ではないですか?

不要ではありません。
Webサイトが広く情報を発信する役割を担うのに対し、パンフレットは説明会などで手渡し、企業の熱意を伝え、手元に残ることで記憶に残りやすいという独自の役割を持ちます。
両者を併用し、Web版としてPDFを用意するなど戦略的に使い分けることで、採用効果を最大化できます。

まとめ


採用パンフレットは、企業のビジョンや社風、働く人々の魅力を凝縮し、求職者に直接届けるためのコミュニケーションツールです。
その作成においては、まず採用ターゲットを明確に定め、心に響くコンセプトを設計することが全ての土台となります。

そして、トップメッセージや社員インタビュー、客観的なデータといったコンテンツを戦略的に配置し、デザインで世界観を表現することで、求職者の志望度を高める一冊が完成します。
Webサイトとは異なる役割を持つパンフレットを効果的に活用し、自社の採用力を強化してください。